むし歯の原因
歯垢(プラーク)に含まれる細菌(ミュータンス菌)は糖分やタンパク質を分解します。これがむし歯の原因です。それによって排出される酸などが、歯のエナメル質やカルシウム、リンなどの成分を溶かしてむし歯を作ります。
歯みがきをしていなかったり、甘いものをたくさん食べているのにむし歯がない人は、もともと持っている細菌の量が少なかったり、溶け出したカルシウムやリンなどの成分を元に戻してくれる働きを持つ「だ液」の力が強い人です。
根の治療
根管治療は、一般的に成功率70%以下と言われ、場合によっては外科的処置を必要とします(根端切除術・再植術)。むし歯が進行して歯の表面のエナメル質・象牙質を溶かし、最終的に根管に届くとその中の神経を侵してしまいます。
根管全体にむし歯菌の感染が広がり、症状が悪化すると歯を抜く(抜歯)しか選択肢がなくなってしまいます。そのため、定期検診でしっかりと予防していくことが大切となって来ています。当院では、世界基準の治療方針を採用して根の治療にあたっております。
治療の流れ
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むし歯の進行が進み、神経にまで菌の感染が達しているような重度の場合には【根の治療】が必要です。
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専用の器具を使って神経の一本いっぽんを丁寧に掃除していきます。
根管内はとても細くて湾曲しており、さらに暗くて見えにくいため、専用のリーマー・ファイルという器具を使います。
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神経を取り除き、洗浄液で根管内を殺菌洗浄していきます。その後に歯科用セメントを注入し、隙間なく無菌状態にします。※セメントにも殺菌効果があります。
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セメントが固まったら、根管の入り口を封鎖して、むし歯菌の感染リスクを減らし、最後に被せ物を装着させて治療完了となります。
根端切除術
根の治療をしても治らない場合、次の選択肢として根端切除術があります。根の治療(根管治療)で取りきれなかった菌を感染元の根端(歯の根っこの先端)ごと切除する方法です。
再植術
再植術とは、歯を一旦抜いて感染元の根端(歯の根っこの先端)を切除し、歯を元に戻す方法です。根の治療をしても治らず、奥歯で器具が入らず根端切除術が難しい場合、インプラント以外の選択肢として再植術があります。